お問い合わせ先contact

日本赤十字社 徳島赤十字病院

〒773-8502
徳島県小松島市小松島町字井利ノ口103番
電話番号:0885-32-2555(代)
FAX番号:0885-32-6350

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駐車場のご利用について

駐車場利用は、原則24時間以内に限らせていただきます。入院患者さまご自身の駐車はご遠慮ください。やむを得ない事情により駐車される場合は、1日につき1,000円の駐車料金をいただきます。またご家族であっても、入退院時の送迎や手術日当日、当院からの要請でお越しいただいた場合を除き、有料となっています。ご協力をお願いします。

料金・支払い

  • 駐車後30分を過ぎると1時間につき100円
  • 10時間以上24時間以内 1日につき1,000円
  • 支払いは外来棟1階西側玄関横にある事前精算機をご利用ください
    (料金支払い後、20分までは無料)
  • 駐車場出口での支払いは硬貨および1,000円札のみ使用できます

駐車料金が無料になる場合

  • 駐車30分以内
  • 外来受診の方*1
  • 入退院時の送迎(各1回)*2
  • 当院からの要請でお越しいただいた場合*2

*1:外来棟2階「外来総合案内」「A・Bブロック受付」で駐車券をご提示ください
*2:病棟スタッフに駐車券をご提示ください

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無人管理となっていますので、ご質問等ありましたら外来棟2階「外来総合案内」までお声かけください。

公共交通機関で来院される場合

JRでの来院

南小松島駅より徒歩約10分
JR四国 外部サイト 別ウィンドウで開く

バスでの来院

「日赤病院前」または「日赤病院玄関前」下車すぐ
とくしまバスNavi 外部サイト 別ウィンドウで開く

徳島赤十字病院について

理念philosophy

私たちは断らない医療を実践し、
みなさまの健康と尊厳をお守りします。

原則

1.自由

自由は創造の原点。組織は個人の集合体である。職員一人ひとりの尊厳を守る基本は、個々の発想や思想の自由を尊重することにある。生き生きとした個人により構成された組織でない限り、組織の発展はありえない。

2.高度先進医療

この病院は、常に世界の先端をいく医療を維持し、それを地域の人達に提供し続けなければならない。医療の資質向上は、究極的には全世界の人々が対象となるが、病院としての性格上、まず地域の人々に充分満足してもらえる医療を提供することから始まるものである。これは、時代が変わっても、病院組織である限り変わることのない原則である。地域に対する医療提供者としての責務を、常に忘れてはならない。

3.教育

教育とは、人間の創造性を高める研修、訓練、人間相互の励まし合い、助け合いの中から生まれる個々の人間の成長、これが組織における教育の重要性であり、常に自己研鑽が出来る病院でなければならない。

4.文化の創造

病院は、疾患治療の場のみでなく、いろんな人々の知性の集まる場所でもある。これからの病院医療も、人間学、人間科学としての概念を持ち、疾患を持つ人々からも知的情報をできる限り与えて戴き、それらの人々にも参加して戴き、病院の場での文化創造を考える。また、そのような情報を人間社会(世界)に発信することが重要なこととなってくる。人類の未来に対する発信を、病院としての組織体から生み出すことが大切であり、病院職員は、常にその意識を持って行動することである。

5.世界性

視野を世界に持つ。医師をはじめとして、病院職員の全てが常に世界に目を向けることは、非常に大切なことである。世界からあらゆる情報を受けとり、正確に分析、理解し、適切な判断を下すこと、また、自分達が創造した情報を常に世界に発信することも大切である。情報取得の道は待つだけでなく、発信することにより大きな道が開かれることを認識することである。

基本方針

  • 一、 いかなる差別もせず、最も助けが必要な人を優先し、病める人々とそのご家族の健康と尊厳をお守りします。
  • 一、 医療安全を第一に、質の高い先進医療を提供します。
  • 一、 高い専門性を希求しながらも、救急医療を原点としてとらえ、すべての患者さんを受入れます。
  • 一、 地域の医療ネットワークを生かし、互いの力を結集し、安心して暮らせる社会づくりに貢献します。
  • 一、 赤十字としての自主性を保ちながら、国内外の災害救護活動に積極的に取り組みます。
  • 一、 教育研修を推進し、将来を担う人間性豊かな医療人を育成します。
  • 一、 相互扶助を組織の文化として、人にやさしく働きがいのある病院を目指します。

これらの品質方針に適合した病院運営を行うために、品質マネジメントシステムの有効性を検証し、継続的に改善していきます。

患者中心の医療と職員に優しい病院の両立を目指しています

徳島日赤病院長

徳島赤十字病院のホームページを訪れていただき、ありがとうございます。このウェブサイトは、当院の最新情報をできるだけ分かりやすく公開することを目的として日々更新されています。

若い医師が数多く在籍し、活発に高度先進医療に取り組んでいるのが当院の特徴です。その現況につきましては、各診療科のサイトをどうぞ御覧ください。最近のトピックスは、「からだにやさしい治療センターに関する診療科横断的なご案内です。

このような高度先進医療と三次救急を担う高度救命救急センターとしての機能を生かして、時代の宿痾であるCOVID-19診療においても、特に重篤な合併症をお持ちの方や新型コロナに感染されながらも緊急手術を必要とする患者さんなどを、ひとりでも多く救命することを使命として地域医療に貢献してまいります。

徳島赤十字病院は405床の高度急性期・急性期病床を有する、DPC特定病院群(旧2群)に属する病院です。回復期の患者さんをお願いするたくさんの連携病院に恵まれて、高い病床稼働率と短い平均在院日数を維持することにより効率的なベッド運用を行い、断らない医療を実践しています。これは、連携施設のご尽力の賜物であるとともに、職員とボランティアの努力の結晶であると確信しています。地域医療を支えるみなさんに応えるためにも、良きワークライフバランスが確立した、患者さんにも職員にも優しい病院を目指して、様々な努力を続けてまいります。

当院の公式InstagramFacebook(外部サイト、別ウィンドウで開く)もどうぞご覧ください。

働き方改革と医療の質

医療機関のウェブサイトでは、医療の質の向上あるいは良質な医療の提供が謳われていることが多いのはご承知の通りです。かくいう私もポストコロナの時代に向けて、生活様式や価値観などの変化に対応した医療の質について考えさせられる機会がありました。一方、一般の方々にとって、医療機関の「医療の質」はどこに公表され、どのように解釈したら良いのか、そしてそれは病院選びに本当に役立つのか、といったことはあまり馴染みが無いことかもしれません。

良質な医療とは?この問いに対し世界保健機関(WHO)は2018年に次のように定義しています:必要としている人々に根拠に基づいてサービスを提供し(有効性)、医療を提供しようとしている人々に対する害を避け(安全性)、個々の好み、要求、価値に応じて提供する(応答性/患者中心性)医療(※1)。この「有効性」、「安全性」、「応答性/患者中心性」という三項目は、医療の質における中核をなす特性といわれています(※2)。しかし、このような文献の引用だけでは、何やら分かりにくいばかりですね。これならどうでしょう?「患者さんが医療機関で受ける診療や、地域の住民が行政などから受ける予防接種や健診などの保健サービスが、受ける側の期待する良い健康成果を達成できる可能性をどのくらい増やしているか。そして、その診療や保健サービスが現時点での最新・最良の専門知識をどの程度踏まえているか。」ちょっと長ったらしいですが、医療の質を測定するという視点で述べるとこういうことではないでしょうか?

医療の質を測定することは、課題を見出し改善していくために必要な作業ですが、その指標のよくあるパターンは、(望ましい医療を実施した患者数)÷(対象となる患者数)のような計算式を用いてパーセントで表現されるものです。例えば、「急性期脳梗塞患者に対する早期リハビリテーション開始率」が高いと機能回復や日常生活の自立、社会復帰といった良い結果につながることは誰もが認めるところですし、時を経ても、場所が変わってもリハビリテーションの価値が変わることはそれほどないので、多くの医療機関の臨床指標としてウェブサイトなどで公開されています。これに対し、薬物治療などは時間の経過により標準治療が変化することもあり、採用するのに注意が必要です。いずれにしても、医療の質指標については多種多様のものが知られており、各医療施設のウェブサイトで見ることができます。例えば当院では、「医療情報の公開」というページにて、患者満足の指標・病院全体の指標・診療プロセスとアウトカムの指標・院内がん登録・DPCデータによる病院指標が閲覧できます。

言うまでもなく、このような「医療の質指標」だけが病院の良し悪しを判断する材料ではありませんが、口コミサイトなどインターネットに満ちているバイアスだらけの情報とは一線を画した客観的なデータであるという強みはあります。また、これらの指標も時代の流れにより変化してきており、剖検率のように医療者の献身的な働きを患者さんのご家族が評価した結果がダイレクトに現れる指標は、かつて学会でも専門医に必要な資質の一つとして重視されてきました。ところが、画像診断の発達などにより生前診断の精度があがったことや医師の働き方の変化、そして新興感染症流行の初期段階における剖検時感染リスク等により、最近では多くの施設で低下する一方となり評価が難しくなった指標もあります。

ところで、医師の働き方は令和6年度より始まる医師の時間外労働規制の影響を受けて、さらに変化しつつあります。この働き方の変化が医療の質へ及ぼす影響として、先ず、長時間労働を解消することにより、疲労や集中力の低下によるミスを低減し医療の「安全性」が向上することが期待されています。一方、「応答性/患者中心性」という点においては、ひとりの主治医が患者さんの病状変化に24時間365日対応したり、患者側の都合に合わせて夜間や休日に病状説明を行ったりということが出来なくなり、患者さんの不便に繋がるのではないかという危惧もあるようです。しかし、現代の急性期病院では患者の異変の前兆を早期に気付き、重大な状態に陥る前に対応チームが起動されるという「院内迅速対応システム(RRS)」が整備され、その時々の仕事の都合や対応スキルにばらつきのある主治医個人に依存しない質の高い急変時介入ができるようになりつつあります。また、病状説明においても、時間的な利便性のような表面的なものではなく、医師が患者に医学的情報を提供するだけでなく、患者さん自身も好ましい生活像や価値観などを医療スタッフに伝え、双方向的な話し合いで、医療専門職と患者・家族が治療方針などの意思決定を一緒に行う「シェアードディシジョンメイキング(shared decision making)」(※3)を推進できるような環境づくりが重要だと考えられます。働き方改革により生まれるはずの時間を利用して、これまでのinformed decision modelから、より患者中心性の高い共同意思決定のプロセスへの移行を当院でも積極的に進めてまいります。

このように働き方改革は医療の質を損なうものでは無く、むしろこれまで医師の縄張りとして手をつけられなかった領域を効率化し、特に医療安全や患者中心性の面での質向上を目指しうる機会ととらえるべきものと考えられます。その手段として、医療DXの活用による業務の効率化、例えばスマートフォンを業務に取り入れて報告・連絡・相談をチャットで行う等の事例が注目されていますが、本質的に重要なのはやはり人材育成です。タスクシフト・シェアを進める上で、少子高齢化社会における人手不足と厳しい病院経営環境を考慮したリソースの配分の問題は避けて通れません。例えば、手術室、ICU等の現場においては、特定看護師、救急部門での安全な患者搬送・状態モニタリングを担う院内救命救急士、入退院の流れの中で一貫して患者さんに寄り添って支援する医療ソーシャルワーカーや医療クラーク等々、多様な職種の役割がバラバラにならず、幾重にも重なった構造で相互に連携していく院内体制を形成することが私たちの目標です。

当院のように昼夜を問わず多数の救急患者を受け入れている高度救命救急センターを有する施設では、宿日直をすべて時間外労働とせざるを得ないのが実情であり、現時点では勤務間インターバルあるいは代償休息の付与が喫緊の課題として残っています。いずれにしても、職員の健康を守り働きやすい職場をつくる、という原点を忘れずに、これからも働き方改革に誠実に取り組み、医療の質向上にも繋げていきたいと考えております。

2024年3月

参考文献

(※1)World Health Organization. Handbook for national quality policy and strategy: a practical approach for developing policy and strategy to improve quality of care. Geneva, Switzerland: World Health Organization, 2018. Available from: https://apps.who.int/iris/handle/10665/272357. License: CC BY-NC-SA 3.0 IGO.

(※2)Busse R, Klazinga N, Panteli D, Quentin W, editors. Improving healthcare quality in Europe: Characteristics, effectiveness and implementation of different strategies [Internet]. Copenhagen (Denmark): European Observatory on Health Systems and Policies; 2019. PMID: 31721544.

(※3)国立長寿医療センター:共有意思決定支援

院長挨拶

1981年徳島大学医学部卒。徳島大学第一内科に入局、テネシー大学ノックスビルメディカルセンター、徳島県立中央病院などを経て、1998年より徳島赤十字病院内科で消化器内科の拡充、造血細胞移植チームの立ち上げに携わった。2011年副院長を経て、2019年より院長。ライフワークは造血器腫瘍の免疫療法。医学博士。

院長が泣こうが鬼が笑おうが、来年4月には「医師の時間外労働の上限規制の適用開始」いわゆる医師の働き方改革が始まります。なぜ今なのか?何をどう改革するのか?少しまとめてみたいと思います。

医療職、特に医師の働き方を見直す機運が高まったきっかけのひとつとして、メディアでよく取り沙汰される医師の過重労働や過労死の問題が挙げられます。もちろん、長時間労働による労働者の心身不調は医療界にとどまらず、日本の社会全体の問題であり、労働環境や生産性の改善などの改革は様々な業種で求められています。そのような状況の中で、医師の時間外労働は突出して長く、長時間労働は業務遂行能力の低下や医療事故につながることが報告されており、ひいては医療の質や医療安全の低下を招くという危惧があります。これは人命に関わる問題だということで、厚生労働省を中心に法律の改正を伴う改革が議論されてきました。

働き方改革において医療機関が遵守すべきルールは単なる超勤の上限規制にとどまらず、連続勤務時間制限・勤務間インターバル規制・代償休息の付与など多岐にわたります。その議論の過程で、医療と医師に関わる特有の問題点も明らかになってきました。その最たるものが、応召義務を伴う医療へのフリーアクセス、そして医師の職業倫理に基づく献身に支えられてきた地域医療、この二つが医師の労働時間規制により支障を来す可能性があるということです。その対策として、応召義務の在り方については検討会において一定の解釈が示されましたが、医療機関に対応を丸投げした状態です。後者については、「地域医療確保暫定特例水準」を設けて規制を緩和し2035年度末までの対応を求めています。

そもそも医療は本質的に不確実なものであり、症状の発生・状態変化は予見不能であることが多く、治療効果も確率に支配され絶対的なものはありません。このような不確実性の中で、医師は「高度の専門性の追求」あるいは「技術革新と(診療)水準の向上」に努めなければなりません。これらの使命を働き方改革の中でどのように実現可能なレベルまで持っていくか、組織としての対応が迫られています。一方、国民の視点から働き方改革を見ると、いくつかのメリットがあると厚労省は述べています。曰く、「医師の健康が確保され、より安心・安全な医療が受けられる」「多様な医療専門職へのタスクシフトが進みチーム医療によるきめ細やかなケアが期待できる」「さらにICTなどの技術活用により効率的で質の高いサービスが受けられる」「地域の医療機関で機能分化・連携が進むことにより将来にわたり持続可能な医療体制が構築される」「信頼できる医療情報や専門科のアドバイスにより、安心して適切な医療を受けられるようになり、混雑の緩和も目指せる」(最後の二項目は少し苦しい論理だと思いますが)。

私たちは、患者さんとそのご家族の健康と尊厳に関わる仕事をしています。たとえ働き方改革がどうのこうのといっても自分は日々の医療に最善を尽くすのみだと、多くの医師達は思っています。その使命感を尊重しながら、より良い働き方へのシフトを促していくのは容易ではありません。病院理念である断らない医療の実践は全職員の献身的な働きに負うところ大であり、高度急性期医療を守り患者サービスを維持しながら働き方改革を進めるにはクリアすべき多くの課題があります。まずは勤怠管理システムを導入し医師の勤務実態データに基づいて、タスクシフト・シェアの推進、医師の業務の見直し(複数主治医制、オンコール体制、診療科編成、勤務時間内の病状説明等々)、変形労働時間制の導入、ICT等の活用などに取り組んでいます。このような改革に伴う様々な問題、例えば病状説明の時間制限など患者サービスの変化や病診連携・診療支援の調整などについては、国民のご理解が不可欠であることは言うまでもありません。

当然のことながら、医師の働き方改革は医師のみで成り立つものでは無く、多職種の協力と連携医療機関のご支援があってこそのものです。まずは、すべての職員がしっかりとしたエンゲージメントをもってチーム医療を推進できるような病院、職員に選ばれる=患者さんに選ばれる病院を目指して頑張りたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2023年1月

徳島赤十字病院について

  • 名称徳島赤十字病院