泌尿器科
外来診療
一日外来患者数
約40 人
紹介率
80%前後
診療形態
月〜金の午前 : 一診
月・木の午後 : 特殊検査・カテーテル交換・治療方針説明など
(注:原則として救急患者を除き一般外来予約・受付はしません。)
外来診療の手順
- 新患・紹介患者
看護師による症状・病歴の問診→担当医の検査指示→診察
- 再来患者
予約時間帯までに前回受診時指示の検査→診察
入院予約の手順
- 予定手術(検査)入院
入院日・手術(検査)日の決定
- 原則として患者様のご都合に合わせて決定し、術(検査)前検査を1カ月以内の都合の良い日に施行します。
- 既往歴等によっては外来段階での他科紹介およびかかりつけの先生への情報提供依頼の紹介状を送付します。
- 入院までに患者様・ご家族にクリティカルパスの一読をすすめています。
- 緊急入院
次のような状態の場合は緊急入院を勧めています。
- 有熱性尿路性器感染症で経口摂取困難な場合
(急性腎盂腎炎・急性前立腺炎・急性精巣上体炎など)
- 腎不全(無尿・乏尿・浮腫・食欲減少など)
- 尿路性器外傷(腎外傷・尿道損傷など)
- 癌関連の症状急変(癌性疼痛・食欲減少など)
- 急性陰嚢症(突然発症した陰嚢部痛など)
- 尿管結石疝痛発作で腎盂内圧の上昇による尿の溢流(漏れ)が認められた場合や疼痛管理のための入院を希望された場合
外来診療の基本姿勢
- 検尿沈渣
新患:原則として検尿沈渣を施行するため、尿意出現までに可能な限り必要な検査を行うことにしています。
再来:病状の安定した患者様等では検尿沈渣を省略する場合があります。
- 検査・診断
- 侵襲の少ない検査での迅速な確定診断を心掛けています。
- 待ち時間の間に無駄のない手順で検査します。
- 経尿道的検査(膀胱鏡・逆行性尿道造影・逆行性膀胱造影・導尿による残尿測定等)は必要最小限とし、希望に応じて消炎鎮痛剤の坐薬を前投与します。
- ルーチン検査としてのみでなく、残尿測定・直腸診・膀胱鏡検査の代用として超音波検査を積極的に施行しています。
- 必要があれば腎盂造影(DIP)を予約外に行う場合もあります。また造影剤の排泄が遅延している場合は撮影を追加するため、結果的に診断までに長時間を要することになりますが、可能な限り初診時の診断に心掛けています。
- チーム診療
- 外来カンファレンス等により、スタッフ全員での治療方針の統一と確認を行っています。
- 外来看護師との連携と協調を心掛けています。
- 積極的に他科紹介を行っています。
(他院へのセカンドオピニオンも積極的に行っています。)
- 紹介状返事
可能な限り早期の情報提供を心掛けています。
入院診療
年間新入院患者数
約450人
平均在院日数
約8日
年間手術件数
約370人
手術日
火・水・金:午前・午後
月・木:午後
術(検査)前説明
原則として、術(検査)前日に行っています。
クリティカルパスの実践
入院患者の大多数を占める下記疾患で、クリティカルパスによる患者様・ご家族への 説明と実際の業務を実践しています。
尿管ステント留置術
経尿道的前立腺切除術
尿道カテーテル法(RP)
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)
腎摘除術
緊急手術(入院即日手術)
尿路性器感染症(緊急入院)
前立腺生検
体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)
経尿道的尿管砕石術(TUL)
膀胱生検
膀胱砕石術
尿路狭窄内視鏡手術(内尿道切開術)
経皮的腎瘻造設術(PNS)
包茎手術(成人)
陰嚢水腫根治術
小児陰嚢水腫根治術
小児包茎手術
精巣摘出術
腎生検
尿道カルンクル切除術
副腎摘出術
放射線治療(Li)
膀胱摘出術
根治的前立腺摘出術
チーム診療
- 主治医・担当医制ですが全員参加による診療を行っています。
- カンファレンス等でスタッフ全員の治療方針の統一と確認を行っています。
- 積極的に他科紹介を行っています。
(他院へのセカンドオピニオンも積極的に行っています。)
- 看護師・薬剤師・その他のスタッフとの連携・協調を心掛けています。
入院診療の基本姿勢
- 先端医療情報を収集・分析しながら、確立された治療法(標準的治療)を確実に実施することが重要と考えています。
- チーム医療と低侵襲・臓器機能温存・QOLを重視した治療を基本方針と しています。
- 患者様や家族の方と十分話し合い、納得のいく治療を行うことをモットーとしています
病診連携についての基本姿勢
高齢者医療では、今まで以上に泌尿器科医の果たす役割は増えていくものと思われます。地域の皆様・かかりつけの先生方のニーズに応えるべく、研鑽を重ねて高度・良質な医療を目指すとともに、迅速丁寧な情報提供による綿密な病診連携が重要と考えています。
手術統計
1. 開腹手術・侵襲の強い手術
開腹手術が減少し、内視鏡手術・低侵襲性手術が増加しています。
2. 前立腺針生検
前立腺針生検の増加が顕著となっています。市町村での住民基本健診・人間ドッグ、かかりつけ医での前立腺癌検診で前立腺特異抗原(PSA)の異常値、あるいはかかりつけの先生による検診の勧めによる紹介も貢献しています。
腰椎麻酔での超音波ガイド下経会陰式前立腺針生検による12カ所生検を原則としています(入院期間2泊3日)。
3. 経尿道的前立腺切除術(TURP)
薬物療法の効果が乏しい患者様には積極的に手術を勧めています。
輸血を必要とする手術はほとんどありません。必要な場合は可能な限り自己血輸血を検討します。2008年3月からTURis(TUR in saline:生理食塩水を灌流液に用いたTUR)を導入しています。
4. 小児泌尿器疾患手術
包茎手術は原則として包皮背面切開術を選択していますが、包皮が異常に過剰な場合や年齢を考慮して包皮環状切除術を施行する場合もあります。
5. 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)は、表在性の膀胱癌のみでなく筋層浸潤例でも集学的治療(抗癌剤動脈内注入・CDDP併用放射線照射併用等)として積極的に施行して、膀胱温存に努めています。
再発の可能性が高いと判断した場合には再発予防としてBCGや抗癌剤の膀胱内注入療法を併用しています。2008年3月からTURis(TUR in saline:生理食塩水を灌流液に用いたTUR)を導入しています。
6. 体外衝撃波砕石術(ESWL)・経尿道的尿管砕石術(TUL)
2005年7月1日から、日本メディスペック株式会社製のESWL装置で手術を再開しました。鎮痛剤(坐薬と注射併用)使用して無麻酔で施行していますが、疼痛がありますので、原則として入院で行っています。ESWL単独治療を原則としていますが、尿管ステント留置を併用する場合もあります。
ESWL困難な結石に対しては経尿道的尿管砕石術(TUL)によるホルミユムレーザー砕石を積極的に施行しています。2010年からは軟性尿管鏡を使用して、上部尿路結石のホルミユムレーザー砕石(f-TUL)も施行しています。
7. 膀胱砕石術
膀胱砕石術はADL(日常生活活動性)の低下した患者様の増大等の種々の理由で今後も増加が予測されます。
ホルニウムレーザー砕石での低襲侵襲手術を行っています。
8. 膀胱全摘出術・根治的前立腺摘出術
膀胱全摘・根治的前立腺摘出術の件数が少ないのは、高齢・他科疾患合併等で適応外の場合が多いのが原因です。
適応のある患者様には充分な説明後に術式を選択していただいています。外来での自己血貯血で保存血輸血を可能な限り少なくしています。
放射線科との共同治療で臓器温存治療を積極的に施行しています。
9. 腎尿管摘出術
腎盂癌・尿管癌は、腹腔鏡下腎摘出術併用+尿管全摘出+尿管口周囲膀胱粘膜切除手術(カフ手術)を施行して、手術創を可能な限り小さくする努力をしています。
腎盂癌・上部尿管癌の開腹腎尿管摘出術では、尿管引き抜き術(内視鏡手術)を積極的に併用しています(創が腎摘出のための腰部斜切開の1カ所のみで可能)。
10. 腎摘出術・腎部分切除術
最近の手術例の特徴として、尿路症状がなく、人間ドック・他科疾患経過観察中の超音波検査やCTでの偶然発見例が多くを占めています。症例に応じて術式を選択していますが、腹腔鏡下腎摘出術が増加しています。
11. 副腎摘出術
原則として腹腔鏡下副腎摘出術を施行しています。
* 腹腔鏡下手術は、徳島大学泌尿器科教授 金山先生と井ア先生のご指導下で、当院の医師が執刀しています。今後の手術件数の増加が期待されます。
手術件数
後期研修医募集要項
研修目標
- 一般的な泌尿器科疾患の診断・治療に必要な基礎的知識・技術の習得。
- 泌尿器科急性疾患の診断・治療に必要な知識と技術の習得。
- 他科疾患の専門的治療の要否の判断・他科医師や看護師・コメディカルスタッフと協調したチーム医療のノウハウの修得。
- 患者・家族との良好な信頼関係を構築する態度の習得。
研修項目
- 鑑別診断のための検査計画の習得。
- 治療法についての研修項目。
- 泌尿器科基本的処置の習得。
- 泌尿器科救急処置の習得。
- 術前・術後患者管理の習得。
- 手術手技の習得。
到達目標
- 可能な限り多くの患者を担当し、泌尿器科的手技、手術を経験する。
- 院内院外の症例検討会に参加する。
- 県泌尿器科疾患研究会、日本泌尿器科学会四国地方会等で症例報告する。